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保険会社提示額と裁判所基準額
傷害(人身)事故の賠償額の計算は、主に以下の表の①から⑤の合計額です。
① 治療関連 治療費・診断書代・検査費用・付添看護費・入院雑費・通院交通費・装具代・家屋改造費・将来介護費など
② 入通院慰謝料 事故によって医療機関に入院や通院したことに対して、その期間や傷病の程度に応じて算定される精神的苦痛の補償
③ 休業補償 事故で休業したことに対する収入の補償
④ 逸失利益 後遺障害が残ったことによって労働能力が減少したことに対する収入の補償
※通常、67歳まで労働可能という前提で計算されます。労働能力の減少率は後遺障害の等級によって決まります。
⑤ 後遺障害慰謝料 後遺障害が残ったことについての精神的苦痛の補償
しかし、保険会社が提示する賠償金の金額は、裁判基準より相当に低いことが多くあります。
例えば、後遺障害慰謝料(14級)は、下記の通りです。
① 自賠責保険の基準 32万円
② 任意保険の基準 32万円から40万円程度
③ 裁判所の基準 110万円
保険会社が提示する保険金は、①か②です(②については保険会社によって金額が異なります)。 このように保険会社は、被害者が交通事故の損害賠償額について詳しくないことに乗じて、もし訴訟になった場合はもっと多くの示談金を支払わなければならないことが分かっていながら相当に低い金額を提示してくるのです。 |
「知識がないからよくわからない」「大手の保険会社だから間違いはないだろう」「早く終わりにしたい」というお気持ちはごもっともですが、すぐには示談に応じずに、まずは弁護士に相談することをお勧めします。
Last Updated on 2022年2月18日 by hbKgdLQSdgROBUU09W1o6LNBxJPcYvDe